グランドセイコー ムーブメント、3つの駆動方式：クオーツ、機械式、& スプリングドライブ（パート4）
グランドセイコー スプリングドライブ ムーブメント アセンブリ、画像提供 : グランドセイコー
グランドセイコーは、そのスタートから「卓越する決意」に駆動されてきました。理想的な時計を作るという探求は、セイコーチームを多くの時計とキャリバーの旅へと導き、60年後には称賛に値するコレクションを残しました。グランドセイコー ブランドの各時計は、どのコレクションにも貴重な追加であるだけでなく、依然として価値ある腕時計であり、理由なくして高価格帯に位置付けられているわけではありません。少なくともセイコーの作品の価格に関してはそうです。
今日は、グランドセイコーのビーストたちの内部を旅し、これらの作品がどのように動いているのかを見ていきたいと思います。
クラシック グランドセイコーのムーブメント
すべてのグランドセイコーのキャリバーは、3つのグループに分類できます：
1960年以前、スイスの時計は精度の金準標準でしたが、日本の時計はそのスケールで低い位置にありました。それを変えたのがグランドセイコーです。
論理的に、1960年の最初のグランドセイコーは機械式キャリバーを搭載していました（これがここで議論する最初のグループです）。3180（25ジュエル、セイコー5700キャリバーシリーズ、18,000 bph）として参照されました。その精度は±12秒から3秒の範囲でしたが、これは過去世紀の60年代であることを考慮すると、非常に素晴らしい精度です。最初のグランドセイコーは、パワーリザーブが45時間で、スイスの優れた基準に準拠した初の日本製時計でした。その後継機は1964年のグランドセイコーセルフデーター44GSで、グランドセイコースタイルを定義し、内部には4420/4420Bキャリバー（18,000/19,800 bph）が搭載されており、27個の宝石を持ち、セイコー4400キャリバーシリーズに属していました。
グランドセイコーセルフデーター、画像提供 : goodspress.jp
続いて、1967年に初の自動グランドセイコー時計62GSが登場しました。これは、セイコー6200シリーズの6245A/6246Aキャリバーを搭載した自動巻き機構を持ち、35または39個の宝石（19,800 bph）を備えています。
その後継機は、1968年に登場した2つの10ビート時計で、自動ハイビート61GS（61xx、6100ファミリー内）と手巻きハイビート45GS（45xx、4500ファミリー内）です。両方の時計は、正確さに関しては高級品であり、V.F.Aとしてマークされています。別名非常に精密に調整された時計で、両方とも36,000 bphで動作します。
同年の次の紹介は、セイコー1900ファミリーからのキャリバー19xxを搭載した女性用グランドセイコー、19GS（36,000 bph）でした。1970年には、セイコー5600ファミリーからの自動巻き56GS（28,800 bph）で、グランドセイコーウルトラスリムが登場しました。
上記のすべての時計とキャリバーは、1960年から1976年まで続いたクラシックグランドセイコー時代を示しています。1976年、グランドセイコーは10年間の休止に入り、セイコーがクォーツムーブメントを開発し探求することになりました。
クォーツグランドセイコームーブメント
1988年、セイコーは高精度のクォーツムーブメントと組み合わせてグランドセイコーブランドを復活させることを決定しました。復活のきっかけとなったモデルは、1988年に±10秒/年の精度を持つ初のグランドセイコークォーツ時計、95GSです。この精度は、当時の他の既知のクォーツムーブメントよりもはるかに高いものでした。翌年の1989年には、モデル8NGSが登場し、ほぼ同じ精度を持ちながら、10気圧の防水性能が追加されました。
10年以上後の1992年には、±10秒/年の精度を持つ女性用のグランドセイコー3FGSクォーツが導入されました。その後、1993年にはグランドセイコー9F8クォーツ（革命的なバックラッシュ自動調整機構を備えた時計）が登場し、世界は「クォーツを超えるクォーツ」というキャッチフレーズのもとに販売された有名なセイコー9Fファミリーのクォーツムーブメントの誕生を目の当たりにしました。このシリーズは現在に至るまで進化を続けています。
グランドセイコー9Fクォーツ - SBGX267
ここで少し脱線し、なぜ9Fがクォーツ時計の中で精度の代名詞として今なお位置づけられているのかについて、さらに情報をお伝えします。もちろん、これは9Fクォーツファミリーのムーブメントを含む時計に共通する特徴でもあります：
- 「ツインパルス」システムにより、より大きく長い針の使用が可能です
- バックラッシュオート調整により、パワーインパルス後も針が静止します
- インスタントカレンダー変更メカニズムは、日付カウンターを1/2,000秒で切り替えます
- 密閉キャビンは、ギアを50年間保護すると主張しています
- 各針には別々のメカニズムがあり、精度が向上します
- グランドセイコーは、最終的なタイミングの前に3ヶ月間クォーツクリスタルを「成長」させます
- 温度センサーは160秒ごとに変化に調整します
- 「ペーシングスイッチ」は、さらに精度を調整します
グランドセイコー9Fファミリーのムーブメントへの最初の開発は、1997年に9F6シリーズの形で登場しましたが、機能的な面ではあまり進展がありませんでした。少なくとも2003年まで、グランドセイコーSBGXクォーツ（2003年）が世界に紹介されることはありませんでした。この時計は9F61/9F62ムーブメントと40,000A/mの耐磁性保護を備えており（これは時計製造における新たなピークでした）、9F62はすべての9Fムーブメントの中で最も小さいものです。今日のその代表的なモデルは、グランドセイコーヘリテージコレクションのSBGX259、SBGX261、SBGX263です。
グランドセイコースポーツ9F86クォーツ、画像提供：hodinkee.com
グランドセイコーSBGX耐磁性9F61（モデルSBGR077およびSBGR079、80,000 A/mまで耐性あり）2012年製と、グランドセイコーSBGVクォーツトリビュートセルフデイター9F82（SBGV009）2014年製は、次の25周年記念エディションGMTモデルに劣らず価値があります。特に、これらすべての時計がグランドセイコーであり、すなわち手作りであり、セイコーの時計職人の卓越した知識によってテストされていることを思い出すと、なおさらです。9F82は、標準キャリバー9F62とほぼ同じですが、グランドセイコーの大きなケースに合わせるためにわずかに大きくなっています。
グランドセイコーのクォーツGMTモデルは2018年に導入され、グランドセイコースポーツコレクションの一部（モデルSBGN003およびSBGN005）です。また、限定版もあります：モデル名はグランドセイコースポーツ9F86クォーツリミテッドエディション800個（SBGN001とマークされています）で、その精度は年間±5秒に調整されています。9Fファミリー全体の精度が年間±10秒以下であることを考えると、コレクターの間で非常に人気があります。
グランドセイコーの新世代機械キャリバー
最新の技術を取り入れるだけでなく、グランドセイコーはその時計職人の卓越した技術に依存しており、部品を驚くほど精密に手作業で調整することができます。人間の献身は、1/100ミリメートルという小さな詳細にまで入り込み、高精度技術を組み合わせて部品を製造することが、セイコーが新世代の機械式ムーブメント「9Sファミリー」の背後にある秘密だと主張しています。
それに伴い、1998年に新しいGS基準が導入され、スイス製時計よりも高い基準が設定されましたが、事はそこで止まりませんでした。9Sシリーズに関しては、1日あたりの精度が+4/-2秒の「グランドセイコースペシャルスタンダード」も登場しました。それでは、このファミリーにどのキャリバーが適合するか見てみましょう。
基本的に、9Sファミリーは3つのキャリバーグループに分けることができます：
- 最初は、1998年に導入された9S5xレンジ（28,800 bph）
- 3日間のパワーリザーブを持つ9S6xレンジは2006年に導入されました
- ハイビート、9S8xレンジは2009年に導入されました（36,000 bph）
それでは、順番にそれらを挙げてみましょう。
グランドセイコー ハイビート 自動巻き V.F.A. 限定版 9Sキャリバー20周年記念、画像出典: モノクローム-watches.com
新世代の機械式グランドセイコーのムーブメントは1998年に発表され、モデルグランドセイコー SBGR 自動巻き（SBGRでマークされたモデル）には9S51が搭載されていました（24ジュエル、28,800 bph）。これは基本的に5200ムーブメントの更新版でした。同年には、日付とジュエルが1つ増えたモデル（同じくSBGRモデル）が9S55ムーブメントをケース内に搭載して発売されました。
9Sムーブメントの次の開発は2001年に名付けられた9S54で、手巻きでジュエルが減少（20）しました。これはグランドセイコー SBGW 手巻きモデルで発表されました。
グランドセイコー SBGM 自動巻き GMTは2002年に9S56/66（28,800 bph、日付、GMT、27ジュエル）と第4のGMT針を搭載して導入されました。
9S67ムーブメントは、2006年にグランドセイコーSBGL 3日間パワーリザーブと共に発表されました（28,800 bph、日付、パワーリザーブインジケーター、41ジュエル）。
2009年には、9S85ムーブメントを搭載したハイビートムーブメントの進化がもたらされ、通常使用での精度は+8/-1に達しました。グランドセイコーSBGHハイビートは、このキャリバーを内蔵し、55時間のパワーリザーブを持っています（36,000 bph、日付、37ジュエル）。
グランドセイコーSBGR077 &およびSBGR079は、キャリバー9S65を内蔵した反磁性モデルで、画像ソース : ablogtowatch.com
キャリバー9S65は、2010年にグランドセイコーSBGRオートマティック3日間と共に発表されました（28,800 bph、日付、35ジュエル）および2012年にグランドセイコーSBGR反磁性モデルと共に発表されました（28,800 bph、日付、35ジュエル）。
新しいハイビートの波は、2014年にグランドセイコーSBGJハイビートGMTのリリースにより9S85にGMTのアップデートをもたらしました。これは9S86によって駆動されています（36,000 bph、日付、GMT）。
2018年に発表された豪華なグランドセイコーSTGKレディースオートマチックは、微細なキャリバー9S25/27（28,800 bph、日付、33ジュエル）によって駆動されています。
グランドセイコースプリングドライブ
セイコーの歴史の中で、工場の壁の内側に高すぎる山はないことが証明されました。グランドセイコーに関しては、これはさらに真実です。したがって、セイコーにはおとぎ話に近い多くの物語があります。これらの物語の背後にあるのは、ほとんどの人が与えたくない極端な努力です。しかし、日本にはそれを表す言葉があります - 「改善」 - これは継続的な改善に近い意味です。これがその物語の一つです。
70年代に、若いエンジニアが「永遠の時計」についてのアイデアを実行に移す勇気を持っていました。要するに、赤羽義和という名の男は、電子時計の精度を持つ機械式時計を思い描きました。22年間にわたり、あらゆる困難に耐え、600以上の異なるプロトタイプをテストし続けた彼の決意を想像することしかできません。結果は革命的なものでした。1999年に誕生したスプリングドライブという革命です。スプリングドライブは、自然に流れる時間を静かに、そして完璧に正確に伝えることで、時間の自然な流れに沿ったものでした。
グランドセイコースプリングドライブ9R65ムーブメント、画像出典 : timelessluxwatches.com
しかし、最初のスプリングドライブキャリバーは、1998年の新しいGS基準によって定められたパワーリザーブが不足していたため、グランドセイコースプリングドライブムーブメントではありませんでした。最初のグランドセイコースプリングドライブキャリバーは9R65と名付けられ、2004年に発売されました。その美しさは、スプリングドライブの機能に匹敵し、従来のゼンマイと電子調整器を組み合わせたことにありました。今後、スプリングドライブを構成する部品を詳細に分析することを確実に行います。これは、真剣な時計愛好家が飛び込むのを楽しむ素晴らしい宇宙です。今のところ、スプリングドライブが機械式とクォーツムーブメントの両方の最良の部分を提供したことが重要です。それによって駆動される時計は、着用者の動きによって動力を得ますが、他のどの時計よりもはるかに高い精度を持っています。9R65は手巻きの自動キャリバーで、30個の宝石を持ち、精度は±1秒/日でした。
グランドセイコー スノーフレーク、画像出典 : fratellowatches.com
スプリングドライブ駆動のグランドセイコーで最も有名な時計は、壮大な白いダイヤルを持つ「スノーフレーク」と呼ばれるものでしょう。正式にグランドセイコーSBGAスプリングドライブパワーリザーブとしてマークされており、内部には初のグランドセイコースプリングドライブムーブメントが搭載されており、72時間のパワーリザーブを持っています。1日あたりの精度が1秒加わることで、永遠で理想的な時計に非常に近づきます。また、9R66を搭載したスノーフレークGMTバージョンも言及する価値があります（30ジュエル、日付、GMT）。同じキャリバーをケース内に持つもう一つの時計は、グランドセイコースプリングドライブダイバー200mです。
グランドセイコーSBGCスプリングドライブクロノグラフは2007年に登場し、ケース内に9R86を隠しています（50ジュエル、日付、GMT、クロノグラフ）。新しいケースとキャリバー9R96（50ジュエル、日付、GMT、クロノグラフ）を搭載したバージョンは2019年に発売されました。
グランドセイコーのスプリングドライブキャリバーに関する最新の開発には、2つのメインスプリング、39個の宝石、84時間のパワーリザーブを持つムーブメント9R02と、3つのバレル、56個の宝石、192時間のパワーリザーブ、±0.5秒/日の驚異的な精度を持つキャリバー9R01が含まれます。
結論：
グランドセイコーは、セイコーの最高の時計職人と先進技術を含む贅沢を象徴しているため、上記のムーブメントのいずれかを選ぶことは間違いありません。これらの時計は依然として魅力的な価格で提供されており、その価値を物語っています。しかし、正直に言うと、スプリングドライブは機械式とクォーツの両方の利点を持っているため、グランドセイコーのキャリバーのいずれかを選ぶことが最良の決定のように思えます。ただし、クォーツファンと機械式ファンのための素晴らしい時計はまだたくさんあります。確かなことは、グランドセイコーの駆動システムは時間とともにさらに良くなる可能性があるということです。
著者 M.H。他の方による写真
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