オメガ キャリバー – オメガ時計の文字盤を支えるスーパーパワー パート3

パート3：伝説的なオメガキャリバー

過去の記事でご覧いただいたように、オメガキャリバーの世界は非常に広大で多くのムーブメントが存在しますので、今回はオメガにとって最も重要なコア、つまりキャリバーについて取り上げます。

最初のオメガキャリバーは1894年に導入され、19リーニュと呼ばれました。これはオメガの創設者ルイ・ブラントの息子たちによって製造されました。ルイ＝ポールとセザール・ブラントはこれを単にオメガキャリバー（ギリシャ文字による）と呼びましたが、19リーニュはそのサイズに由来しています。1インチは12リーニュに相当し（1リーニュ = 2.26 mm）、このキャリバーが歴史を変えたのは、工業化された環境で製造されたという事実です。これはシリーズで製造され、どの時計職人でも交換可能な部品を持っていたため、オメガだけでなくスイス時計産業全体を力強いものに変えました。2019年、オメガはこの画期的な出来事から125年を祝うために、19リーニュによって駆動されるデ・ヴィル・トレゾール125周年記念エディションを発表しました。

ド・ヴィル・トレゾール 125周年記念エディション

その間に、オメガは特に軍隊の間で尊敬されるブランドとなりました。これは、彼らの時計の頑丈な製造によるもので、さらなる推進力を与えました。自社製および他のメーカーによって生産された新しいキャリバーの中で、キャリバー321が際立っています。1946年に開発されたこのキャリバーは、18000 bphの周波数で動作する画期的なクロノグラフムーブメントで、17個の宝石と当時としては驚異的なパワーリザーブ - 44時間を誇ります。321クロノグラフはカラムホイールを使用し、60秒のレジスター、30分および12時間のカウンターを備えています。つまり、当時としては非常にスムーズです。

1947年、オメガは30lと呼ばれる初のトゥールビヨンムーブメントを製造しました。観測所試験用にわずか12個が製造され、「オメガ観測所トゥールビヨン」と名付けられました。時計製造の世界における画期的な進展は、オメガのトゥールビヨンケージが7分半ごとに1回回転するのに対し、他のブランドのトゥールビヨンケージは1分ごとに回転するという事実にありました。製造者の期待通り、1949年にオメガオブザーバトリートゥールビヨンの1つが世界記録に認定されました。1950年には、別のオメガトゥールビヨンがその記録を破りました。

1947年オメガトゥールビヨンプロトタイプ

次に、1996年にリリースされたオメガキャリバー1861があります。これは、21600 bphの周波数で動作する手巻きクロノグラフで、18個の宝石を持っています。これは、1968年にリリースされたオメガキャリバー861（レマニア1873）に基づいており、28800 bphで動作します。キャリバー861は1992年まで17個の宝石を持ち、その後はキャリバー1861と同様に18個の宝石を持つようになりました。キャリバー1861は基本的にキャリバー861のロジウムメッキバージョンです。オメガはこのキャリバーの精度を1日あたり-1/+11秒と評価していますが、これはアクティブなクロノグラフ機能なしの状態です。このキャリバーによって動く最も有名な時計は、オメガ スピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナルです。

コーアクシャル エスケープメントは、1976年にジョージ・ダニエルズ博士によって発明されました。

1999年、1970年代にイギリス人ジョージ・ダニエルズの発明に基づいて、最初のコーアクシャルムーブメントが導入されました。キャリバー2500と呼ばれるこのムーブメントは、いわゆるコーアクシャル エスケープメントと39個の宝石を含んでいました。キャリバー2500は、ほぼ潤滑が不要で、滑り摩擦の代わりに放射状の摩擦を使用するコーアクシャル エスケープメントを備えた最初の商業用キャリバーでした。これにより、従来のレバーエスケープメントの問題が解消され、時間の経過に伴う精度の向上と、サービス間隔の延長が実現されました。キャリバー2500は、実際にはクロノメーターキャリバーであり、その精度はCOSCの基準内に収まります：-4/+6秒/日。小さなセコンドハンドを備え、パワーリザーブインジケーターがあり、パワーリザーブは48時間と評価されています。キャリバーの直径は25です。6mmで、表示機能は時、分、秒、日付を含みます。キャリバー2500は元々28800 bphで動作するように設計されましたが、メンテナンスサイクルを延ばすために後に25200 bphに減少されました。2007年から、オメガは別の2つのコーアクシャルキャリバー8500と8501（25,200 bphおよび39ジュエル）を発表しました。

ムーブメント8500は、シーマスターコレクションで広く使用されているもう一つの名誉ある言及です。基本的に、キャリバー8500はキャリバー2500のアップグレード版であり、より正確で耐久性のある兄弟です。双方向ローターを備えており、巻き上げ時間を短縮します。2011年から、キャリバー8500を搭載したすべての時計には、厳しい環境での安定性を追加するSi14バランススプリングが装備されています。また、キャリバー8500の装飾されたノーデイトバージョンであるキャリバー8400にも言及する必要があります。しかし、このいとこは家族の中で美しいだけでなく、60時間のパワーリザーブを持ち、15,000ガウスまでの磁場に対して耐性があります。ムーブメントは、オメガのNivaShoc耐衝撃システムも使用しています。

オメガ Si14 バランススプリング

反磁性抵抗について言えば、2013年にオメガは1.5テスラ / 15,000ガウスを超える磁場に対して耐性のあるムーブメントを作成しました。これは、以前のどのキャリバーよりも大幅に優れているだけでなく、世界記録も打ち破りました。ダニエル・クレイグのジェームズ・ボンドでも似たようなものが使用されましたが、そのムーブメントは架空のエージェントのコードネームを称えて15,007ガウスの耐性とラベル付けされていました。オメガは非鉄金属を利用することで、当時使用されていたソフトアイアンのファラデーケージの必要性を排除し、ケースの脱磁処理の必要を取り除きました。これにより、COSC証明書とともに、ムーブメントがMETAS（連邦計量研究所）による一連のテストにも合格したことを確認するマスタークロノメーター認証のアイデアが生まれました。

簡単に言えば、マスタークロノメーターは、1日あたりの精度が0/+5秒、パワーリザーブが最低60時間、水抵抗が最低100メートル、1.5テスラの磁場に耐性があります。マスタークロノメーター認証を受けた最初の時計は、オメガ・コンステレーションコレクションの有名なグローブマスターでした。現在、マスタークロノメーター証明書は、スイス業界のクロノメトリックパフォーマンスの最高基準を表しています。

これまでのすべての革新を考えると、オメガが今後どこに向かうのかは分かりませんが、確実に大きなことになるでしょう。これまでのところ、cal. 8500は、2015年のバーゼルワールドで発表された8900という新しい自動コーアクシャルムーブメントに置き換えられました。cal. 8900は、すべてがマスタークロノメーターである新しいムーブメントファミリーを生み出しました。つまり、地球上で最も完璧な時計です。この新しいキャリバーのファミリーは、オメガ・グローブマスター、オメガ・シーマスター・プラネットオーシャンモデルなどの時計に搭載されています。

すべての3つの記事の参考文献：

• omegawatches.com
• watch-wiki.net/Omega_calibres
• watchbase.com/omega
• hodinkee.com/omega
• robbreport.com/omega
• omegaforums.net
• montredo.com/omega-calibres
• calibercorner.com/omega
• millenarywatches.com/omega-calibers
• ranfft.de/bidfun-db
• watchuseek.com
• eterna-fanatic.com/omega-calibers
• wornandwound.com/omega-speedmaster
• wornandwound.com/omega-heaven-swiss
• en.wikipedia.org

著者 M.H。, OMEGAの画像