王の帰還：新しいキングセイコーKSKとキャリバー6L35

セイコー 6L35 キャリバー, 画像出典: watchprosite

2020年が史上最悪の年の一つとして評価された後、私たちの誰もが今年にあまり良いことを期待していないにもかかわらず、幸運なことに、腕時計の世界には同じことは当てはまりません。しかし、私たちの周りの世界でも、2021年は希望をもたらします - そして喜びを、少なくとも時計愛好家にとっては、今年はセイコーの誕生140周年でもあるからです。この素晴らしいブランドの長年のファンとして、私たちは密かに記念日のサプライズを期待していましたが、公式発表まで何が起こるか正確にはわかりませんでした。セイコーの歴史は掘り下げれば掘り下げるほど深いですが、伝説的なモデルの再発売であることはわかっていました。そして、この伝説的な機会のために、1965年に公式に発売された有名なキングセイコー 44KSを再現することに決めました。しかし、まずは元のモデルがどこから来たのかを見てみましょう。

オリジナルのキングセイコー

1960年代は、文字通りの意味でセイコーにとって素晴らしい時代でした。1960年に初代グランドセイコーが発表されました。その翌年、セイコーはキングセイコーラインを発表し、当時の機械式時計の驚異的な精度を再び示しました。これは、同じブランドの下での驚異的で珍しい競争として知られています。グランドセイコーは諏訪工場で生産され、キングセイコーは第二工場で生産されました。二つの工場は互いに知識や進捗を共有せず、それでも両方とも驚異的な時計を生み出すことに成功しました。初代キングセイコーのデザインは、王にふさわしい内機構に従っていました。オリジナルのキングセイコー44KSは1964年から1968年まで生産されました。

オリジナルのキングセイコーKSK 44-9990（キングセイコー44KSとも呼ばれる）

オリジナルのキングセイコーKSKを駆動していたのは、25石の手巻きムーブメント44Aで、18,000 bphで動いていました。ハイビートムーブメントにはまだ数えられていませんでしたが、その精度は当時驚異的で、そのデザインは世界中の時計愛好家の心を魅了しました。今でも、オリジナルのキングセイコー44KSはヴィンテージ時計愛好家の間で人気の一つです。見事な機構は36x43.3 mmのケースに収められ、19 mmのラグは有名な田中太郎のデザインの文法によって形作られています。時計は、サンバースト仕上げのシルバー色のクラシックなセイコーダイヤルを特徴としています。今でも魅了されるのは不思議ではありません。

キングセイコーコレクションは、60年代と70年代を通じてグランドセイコーと競い続けましたが、両コレクションは生産中止となりました。1988年にグランドセイコーが再登場した一方で、キングセイコーコレクションは再び輝くための適切な瞬間を待っていました。しかし、今のところ新しいキングセイコーがコレクション全体に続くという噂はありません。

新しいキングセイコー

再創造されたキングセイコー - キングセイコー KSK SJE083は、時代に適応しています。そのため、機構とデザインの両方においていくつかの改善が施されています。オリジナルのキングセイコーが滑らかな輪郭で有名であるのに対し、この若者は鋭いエッジと驚くべき鏡面仕上げのザラツポリッシュを施した平らな表面で、より際立った外観を与えています。ケースは超硬コーティングの層で強化されており、このハンサムな時計を傷から守ります。この時計の外観から、再創造されたこの時計がそのルーツのエレガンスを引き出し、向上させることに成功したとすぐに結論付けることができます。ケースバックには、キングセイコー44KSと同じ「キングセイコー」のエンブレムがあり、この素晴らしいタイムピースは限定版として製造されているため、シリアルナンバーも付いています。

新しいキングセイコーKSK SJE083は、3000本の限定版です。

若きキングセイコーKSKを動かすのは、2018年にセイコーSJE073で初めて紹介された薄型自動巻きキャリバー6L35で、いわゆるセイコープレサージュ「ベビー雪花」限定版（1,881本）と同じで、オリジナルよりもわずか0.5mm厚くなっています。ムーブメント6L35は28,000 bphで動作し、26個の宝石を持ち、パワーリザーブは45時間、日差は+15秒 / -10秒です。キャリバー6L35はキャリバー6R15の上位に位置付けられていますが、そのルーツはキャリバー4L25と4L75にもあります。

この機構は38.1 x 11.4mmのケースに収められ、水抵抗は50mで、冠に小さな「w」が表示されています。時計には、ビンテージのセイコーバックルが付いたクロコダイル製の時計ストラップが付属しています（オリジナルの時計は60年代にKSサインのバックルを使用していました）。

再発売されたキングセイコーKSK SJE083は2021年1月から入手可能です。オリジナルを適正価格で手に入れることができるオンラインマーケットはまだありますが、新しいキングセイコーKSKを腕に輝かせたい場合は急いだ方が良いでしょう。なぜなら、3000本のみの生産であり、このラインが継続される兆候はありません。新しいキングセイコーの価格は約3,300ドルで、指定されたセイコーブティックや店舗でのみ販売されています。

執筆者 M.H。他の画像は記載の通りです 

参考 &および画像クレジット:

• Fratellowatches.com
• Seikowatches.com